ニッサン ラシーン
私のガラスの腰を破壊しない為に6代目の車選びを始める事にしました。AZ-1で唯一困った事は、“スキー場に行けない”という事でした。以前、那須のマウントジーンズというスキー場に赤いAZ-1で来ている人を見かけた事がありますが、軟弱な私にはそんな男前な事は出来ません。

雪道を走るには、やはり四駆かな?という事で、好みの車を探します。パジェロのような大型の四駆は乗せてもらう分には良いですが、自分で運転するとなると裏道好きな私としては大きな車体が裏目に出ます。(まあ財政的にも購入なんて無理なのですが・・・)小型でそれなりに雪道をこなしてくれれば構いません。

         以前からロシア製の
ラダニーバ という車が気になっておりました。

ライトの上に付いたランプがごんぶと眉毛のように見えるイカシタ車です。しかし、ロシアの人たちが大らかな気持ちで作っている車です。(勝手な想像です。)乗り手はそれ以上に大らかな気持ちが無ければお付き合いできないでしょう。


では、ここで私の大らかさチェックをしてみる事にします。







他の車両の通行などほとんど無く、携帯電話も繋がらない山奥。

しんしんと雪が降り続く夜更けの峠道で突然車が動かなくなります。

凍えそうな寒さの室内

たまたま積んであったウォッカを煽りつつ夜明けを待つ事に・・・・
メカに弱く、いざという時にメンテナンスの出来ないような私は、故障の少ない日本車を買う方が良さそうです。

四駆の自動車は色々と販売されておりますが、ラダニーバっぽい車といったら1台しかありません。(勝手な思い込みです。)なんだか無理やりなこじつけをしつつ、6代目の車はニッサン ラシーンに決定しました。

直線で構成されたボクシーなフォルムがラダニーバっぽさを醸し出しており、とってもハラショーです。後期型のラシーンは2000cc、1800cc、1500ccの3種類のエンジンが搭載されたモデルがありました。

排気量が大きければ雪道走行なんて楽勝だろうな〜なんて思いつつカタログを見ていると、私が欲しいマニュアル車の設定は1500ccのエンジン搭載車にしかありませんでした。まあ、スピードとかパワーにはあんまり興味は無いので1500ccで全く問題は無いのですが、選択範囲の狭さに寂しくなります。新車で販売される世の中の車が全てオートマ車になる日も近いのかもしれません。「クラッチ切らなきゃ運転している気がしない!」なんて思っている私は既に絶滅危惧種なのでしょう。

1500ccのエンジンでもFFベースのフルタイム四駆でマニュアルという事もあり、スタッドレスタイヤを履いていれば雪道で困るような事はありませんでした。重心も低いので安定していたのだと思います。ゲレンデへ向かう雪の積もった山道を走るのがとても楽しかったです。

しかし、一つ問題がありました。積載能力がかなり低いのです。4人でゲレンデに行く場合は荷物が積みきれません。その為、ルーフにボックスを搭載して何とか誤魔化していました。
リヤにスペアタイヤを取り付けるゲートが装備されておりました。四駆っぽさが出ていてカッコイイです。タイヤカバーが標準装備な為、うっかりするとパンクしてタイヤ交換の時まで気が付きませんが、テンパータイヤ(緊急用のタイヤ)が装着されているのです。
まあ、なんちゃって四駆なので、しょうがないと思うのですが・・・ノーマルと同じタイヤをもう1本くらい付けても価格そんなに変わらないと思うのですが。

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日産が製造したデザインに特化したパイクカーと呼ばれる車のうちの1台です。Be-1、パオ、フィガロ、エスカルゴ、ラシーンがパイクカーと(たぶん)呼ばれています。
現在ではデザインやカラーリングを最優先にして商品を企画するとうい事は珍しい事ではありませんが、当時はとても画期的な事でありました。
性能的には決して優れた車ではありませんでしたが、それを補っても有り余る程の魅力がある車たちでありました。