06.出会い
高速に乗って帯広へ向かう一行。雨の止む気配はありません。
夕張までで高速は終り、ここから一般道。国道274号は山間を抜ける道で、天気が良ければきっとご機嫌な道だと思われます。しかし、雨と寒さの中、3人は黙々と進みます。
途中、国道沿いのドライブインでトイレ休憩しました。その時小型バイクの青年に出会いました。向かう方向が同じであったので、途中まで一緒に走ることになりました。こうしてチームネコバイクは新しい旅の仲間に出会ったのでありました。
日没が近づき、少しでも早く帯広に辿り着きたいと思っている為、先頭を走るたけひこはぐんぐん速度が上がります。さすが1300cc。残る二人も必死ですが、青年の乗っていたスト125ccのマシンには更に過酷です。バックミラー越しに見える青年がみるみる小さくなります。「たけひこスピード出しすぎ!」と思うも伝える術もなく、きもち置き去り気味に日高に到着。
げっそりと疲れきっている人は、給油の為ガソリンスタンドに入りました。給油をしながらスタンドの店員さんが話しかけてきました。
「これから峠越えるの?今日事故あったから気をつけな!霧も出てるしなー。」
峠なんてありましたか?と顔を見合わせるメンバー達。
その話を聞いてかどうか、青年は近くのライダーハウスに宿泊するという事でここでお別れする事になりました。なんだかハイペース走行に付き合わせて辛い思いをさせてしまい申し訳なかったです。
正直なところ、我々も今日はこのまま日高で宿泊したい気分でありましたが、帯広のホテルを予約しているので走るしかありません。
こうしてチームネコバイクは旅の仲間に別れを告げました。